menu

池の水をぜんぶ抜く
「かいぼり」

掲載:2020.6.4

Feature 1

かいぼりとは?

もともとは、農業で使う大切な水をしっかりと維持していくために行われる伝統的な手法です。
まずは水を抜いて、下記のことを行います。

  • 堤のひび割れ・水漏れの点検・補修をします。
  • たまった泥をかき出して、貯水容量を回復させます。
  • かき出した泥は、肥料として畑に入れます。
  • 魚を捕って食べます。

このように、一石三鳥にも四鳥にもなる作業です。ただ、私たちがおこなうかいぼりは、伝統的なものとは違っています。地域ごとの自然生態系を守り、取り戻すことが目的です。具体的には下記のためにおこないます。

  • 外来生物を防除します。
  • 水質を浄化します。
  • 水草を再生させます。
かいぼりとは?

Feature 2

かいぼりはどうやってやるの?

まずは、とにかく水をぜんぶ抜きます。昔ながらの池であれば、水抜きの栓がついていて、お風呂のお湯を抜くようなイメージで水抜きできる池もあります。それが無い場合や、栓が木の根っこで詰まって抜けないような場合には、電動ポンプを使って抜きます。次に、生きものをすべてつかまえます。長年の間にたまった泥は深く、足を取られて大変ですが、魚が酸欠で死んでしまう前に手早く捕獲していきます。捕獲した生きものは、在来生物(池に戻すもの)と外来生物(防除するもの)に仕分け、個体数や体長などのデータを測定します。
生きものの捕獲が終わったあとは、すぐには池に水を戻さず、池の底を天日に干します。これは池干しとか、干し上げと呼ばれるもので、とても大事な作業です。泥を空気に触れさせることによって、池の底にたまった窒素やリンといった栄養分を減らす、つまり富栄養化した状態を緩和させることができます。これによって、池の水がきれいになり、水が透明になれば太陽の光が入るので、水草の復活が期待できます。池干しの期間はだいたい1カ月ぐらいで、そのあと池に水をため、在来生物を放します。

かいぼりはどうやってやるの?
Feature 3

池にはどんな生物がいるの?

多くの池で出てくる生物としては、在来種ではモツゴ、ギンブナ、ヨシノボリという淡水魚。水質悪化に強い、産卵環境にこだわらないといった性質があります。外来種ではコイ、アカミミガメ、ウシガエル、アメリカザリガニはどこに行ってもだいたいいます。最近はどこの池も水が濁っていますが、これはコイが泥を巻き上げたり、アメリカザリガニが水草を食べてしまったりすることが大きな要因です。一度そうなってしまった池は、自力で元の環境に戻るのが難しいので、かいぼりが解決策となります。
その他、ワニガメ、アリゲーターガー、ソウギョなどの大型の外来種が見つかったり、お寺の池でニホンウナギがたくさん採れたりすることもありました。水を抜くまで何が出るかわからない、それがかいぼりの醍醐味です。

池にはどんな生物がいるの?
Feature 4

NPO birthは、
なぜかいぼりのテレビ番組に出演しているの?

外来種の放流などの問題を根本から解決するには、行政、市民、あらゆる立場の人々の理解が不可欠です。そのためNPO birthでは、普及啓発こそ最重要事業であると位置づけ、多くの人の気づき、理解、意識の変化を促すことを目的として、テレビ、ラジオなどの番組づくりに協力しています。メディアと力を合わせることにより、広域かつ多くの人に環境問題や保全に関する情報を届けます。特に、バラエティー番組のような娯楽性の高い番組によって、環境問題に関心がなかった層を巻き込むことがねらいです。

NPO birthは、なぜかいぼりのテレビ番組に出演しているの?

一覧にもどる