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【研究報告】「池の水ぜんぶ抜く」番組ロケ中に発見した珍しいイネネクイハムシ

2021.1.26
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NPO birthが制作に協力しているテレビ東京の番組「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の企画で、2017年10月7日に神奈川県横須賀市のある池をかいぼりしたところ、NPO birthのスタッフが珍しい昆虫を発見しました。イネネクイハムシという体長6.0 mm–7.5 mmのハムシの1種で、神奈川県レッドデータブック生物調査報告書2006では絶滅危惧Ⅱ類に選定されています。

かつては全国で普通にみられましたが、幼虫がイネ科植物やレンコンの根を食べるため、害虫として扱われ、農薬などで駆除されてきました。今は個体数が減少し、神奈川県では2006年以降に2例しか報告されていません。

自然環境マネジメント部の久保田は、

かいぼりが始まる前から、池に生えているアサザの上を小さな虫がブンブン飛んでいるのに気づき、すぐに「これは怪しい、希少種では?」と思いました。捕獲してみて、その疑惑は確信に変わりました。

と発見当時を振り返りました。

この発見の成果は、イネネクイハムシの貴重な記録として、観音崎自然博物館研究報告「たたらはま」の短報に掲載されました。

■短報掲載情報
久保田 潤一・金本 敦志・舟木 匡志・内田 大貴・中村 孝司・田中 脩斗, 2020. 横須賀市でのかいぼりで確認されたイネネクイハムシ. 観音崎自然博物館研究報告「たたらはま」, (24):32–33.