掲載:2026.8.11
企画展
「池の水100回抜いてわかったこと」
展示の見どころ①
100回のかいぼりでわかったこと
NPO birthは、北海道から沖縄まで、さまざまな場所や環境の池で100回以上のかいぼりに取り組んできました。
その現場で見えてきたのは、外来種の増加や水質の悪化といった水辺の課題だけではありません。100回のかいぼりでは、外来種が確認されなかった池は一つもなく、池の環境が大きく変化している現状が見えてきました。

一方で、池の状態を見ていくと、その背景には農業の衰退や過疎化、地域のつながりの変化など、人の暮らしや社会のあり方も関係していることがわかります。展示では、「池は地域社会を映す鏡」という視点から、池を通して見えてきた人と自然との関係の変化を紹介しました。
展示の見どころ②
そもそも、かいぼりとは?
かいぼりは、日本で古くから行われてきたため池の管理方法です。かつては農業用水を維持するために行われ、池底の泥を農地で利用したり、とれた魚を食料にしたりと、人の暮らしと密接に関わってきました。
現在では、生物多様性の保全や水辺環境の再生を目的に、公園や寺社をはじめとするさまざまな水辺でも行われています。外来種を減らすことで在来種の回復につなげる、水質を改善する、眠っていた水草の種子の発芽を促すなど、その効果はさまざまです。

また、かいぼりは水を抜いて生きものを捕まえるだけではありません。事前調査から水抜き、生物調査、池干し、在来生物の放流まで、長い時間をかけて行う取り組みです。多くの人が協力して取り組むことで、自然環境だけでなく、池をとりまく人の関わりを生み出すことも、かいぼりの大きな特徴です。
展示の見どころ③
かいぼりから、ネイチャーポジティブへ
かいぼりを通して見えてきたのは、自然の状態は、人の関わり方によって変わっていくということです。外来種を減らし、水質を改善し、在来生物が暮らせる環境を取り戻していくことは、失われた自然を回復させる「ネイチャーポジティブ」の考え方にもつながります。
そして、自然を守り、回復させる取り組みは、かいぼりだけではありません。日々の暮らしの中で自然や生きものに目を向けること、地域の環境保全活動に参加すること、企業が事業活動と自然との関係を見直すことなど、それぞれの立場からできることがあります。

展示では、個人や企業ができるアクションに加え、企業・行政・学校・地域・市民などがつながって進める実践事例も紹介しました。NPO birthは、こうした多様な主体のつながりを生み出す中間支援を通じて、ネイチャーポジティブの実現に取り組んでいます。
展示の様子





展示パネルを公開しています
今回展示したパネルをPDFで公開しています。
展示をご覧になった方の振り返りとして、また、ご来場いただけなかった方にもご覧いただけるよう、展示で使用した全パネルをご覧いただけます。
本資料の無断転載・複製・改変・再配布はご遠慮ください。資料の利用をご希望の場合は、NPO birthまでお問い合わせください。

より多くの方に「かいぼり」や「ネイチャーポジティブ」、そして人と自然とのつながりについて知っていただけるよう、今後、別の会場で展示する機会も検討しています。開催が決まりましたら、NPO birthのWebサイトやSNSでお知らせしますので、お近くで開催の際はぜひお立ち寄りください。
NPO birthでは、調査や保全だけでなく、展示や普及啓発を通じて、多くの人が自然や地域とのつながりを感じるきっかけづくりにも取り組んでいます。
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