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4~8歳くらいの環境教育

2010年12月22日 /イベント情報

狭山kids101219 256.jpg

毎月第三日曜日におこなわれる狭山公園のKIDSプログラム。この日は矢口レンジャーの担当。

松の木の赤ちゃんを観察し、大きな松の下で松ぼっくりをひろい、いろいろ木の実や、ふわふわの草なんかを見つけて、小さなクリスマスツリーを作るというプログラム。

狭山kids101219 295.jpg

でも、途中で一人の男の子が、みんなについて来れなくなった。

ツリーのベースになる松ぼっくりが探せないのです。

 

スタッフの中学生が、ひろっておいた松ぼっくりをそっと近くに置いてみる。

その子が歩いてきて見つける。

でも気に入らない。

お母さんの手には、けっこう立派な松ぼっくりが一つあったので、僕は、お母さんが、その子より先に松ぼっくりをひろい、それでへそを曲げたのかとも思った。子どもの先をやってしまうお母さんはとても多いですから。

 

プログラムサポートに来てくれていた峰岸さんが付いて見守ることになりました。

峰岸さんは小さな子どものプログラムを長く続け、各地で成果を上げている方です。

4歳~5歳くらいで自我が目覚めて、小学校の低~中学年くらいまでは、何かにひっかかっても、それを上手く他人に説明できない。

ただ「違う!」、「いやだ!」というしかない。

それを分かってあげること。認めて、やりとげさせること。

それがこういうプログラムの隠れた醍醐味だと思います。

 

僕は写真を撮るために本隊へ戻り、峰岸さんにこの場は任せました。狭山kids101219 437.jpg

プログラムの後半は、いよいよ拾った自然の素材でツリー作り。小さな手が、小さなクリスマスツリーに取り組みます。

あの子は?

 

みんなよりだいぶ遅れて戻ってきました。

峰岸さんに聞いたら、途中にいくつか松ぼっくりを隠したので、それを取りに行ったとのこと。

彼は無事に最後までやり遂げた。クリスマスツリーを作り上げたのです!

 

反省会で僕は峰岸さんに聞きました。

「あの子は何かにへそを曲げたのですか?それとも何かナチュラルな彼の気質が出たのですか?」

峰岸さんはすぐに僕の問いに応えました。「後者です。素晴らしい子です。」

 

・彼のお姉さんが大きな松ぼっくりを見つけた。彼はそれより大きなものを見つけたかった。

・途中から見つけた松ぼっくりはその場に隠し、大きな松ぼっくりを探しを続けた。

・いくつか松ぼっくりが隠されたあと、峰岸さんが「とりあえず色を塗りに行こうよ」と言ったら納得してプログラムへ戻った。

 

子どもは成長の過程でいろいろなことを獲得していきますが、相反する事柄として、「協調性」と「独自性」がある。

これをどう扱うかが、小さな子どものプログラムの大きなテーマだと思うのです。

当然に子どもの資質は様々ですから、「協調性」が先に成長する子もいれば、「独自性」が強く、できあがっていく子もいる。

このことをまず認め、(そこで双方に安心感が生まれる)両者を等しく扱うということが重要だと思うのです。

もちろん最後には両方を持った子を目指していく。他者を認められる子を作っていく。

 

今回のプログラムでは若い矢口レンジャーが、明るく溌剌と全体を引っ張った。

しかしついて来れない子が出た。矢口一人だったら脱落するしかなかったかもしれない。

しかしベテランのサポーターがバックについたことで、両方がプログラムを完結できた。

峰岸さんも「私が一人でトップを引いていたら、彼を置いていくしかなかった」と言っていました。

 

時間が長いプログラムだったら、リーダーに能力があれば両方やれる時もある。

しかし今回は、あらためて子どもの資質の多様性が明確に見え、それに対し何を用意し、どう対処するかが見えた。

4~8歳くらいのプログラムだったら、脱落する子が出て当然。サポートリーダーは安全確認だけでなく、そういう子のすくいあげのためにも、ベテランを配置するのは得策。

 

今回はできませんでしたが、本当はその子のやったことを、みんなに話せたらよかった。

「凄い子だね。いいのを作ったね。」と認めたあとで、「小さな松ぼっくりでも最後までやれば、自分だけのツリーになるんだから、最後はみんなと作れてよかったね。」と言ってもよかった。

 

少なくとも親は聞いて安心するし、他のお母さんにもそのことは分かってもらいたい。

結局僕たちは親ではないし、最後は親に託して分かれるしかない。

だから最後のメッセージは、親に対するものが半分入っていてもいいと思うのです。

 

さらには、できた松ぼっくりを全部ならべて、その美しさを言ってあげたかった。

子どもが作ったものを全部並べ、ひとつひとつを評価することは、他人を認めること、異質なものを認められることの、最善の教育法であり、まさに現代的な、多様性の時代の環境教育手法であると思います。ただしうわべの評価では子どもに見抜かれますから、やはり我々は細心の集中を持って、子どもを見つめなくてはいけません。しかる時は少し的を外して(個人に向かって、とどめを刺すようなのは厳禁)。褒めるなら的を得ていなくてはいけません。褒める方がずっと難しいのです。

 

 

 

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