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ハルゼミの行く末

2010年5月13日 /レンジャーの自然情報

昼過ぎには20℃あった気温は、どんどん下がっていき午後3時には13℃まで落ちました。今日、午前中、武蔵村山市では、ハルゼミの初鳴きが確認されました。

例年だと、ゴールデンウィーク中がピークなので、今年は10日~14日遅れです。

4月の低温がハルゼミの羽化を遅らせたのだと思います。

 

100513.jpg


せっかく、鳴き始めたハルゼミですが、午後からは鳴かなくなってしまいました。雲が多くなり、気温が急激に下がり始めたからだと思います。
こんな気候が続けば、今年はハルゼミが少ない年になってしまうかも知れません。

 

さて、セミは生まれてから7年間を土の中で過ごし、羽化して1週間の命だと言われています。しかし、この話、確実な話ではないようです。インターネットで調べてみると、ハッキリした事はどこにも書いていません。考えてみれば、セミの幼虫が過ごすのは土の中です。なかなか調べ難いのでしょう。

それにしても誰かしら実験してそうです。幾例かも実験データはあるようですが、詳細はわかっていないようです。

 

話は、ハルゼミに戻ります。今年、ハルゼミの羽化が少なくなると、当然、産卵数も減り、今年生まれたハルゼミの子供が羽化する数年後は、やはり、ハルゼミの少ない年になってしまうことでしょう。

ただでさえ、松林の急激な減少で、ハルゼミの生息が危ぶまれており、ハルゼミの行く末が気にかかります。

 

ハルゼミを守るためには、まず、松林づくりが必要です。

セミの羽化も時間がかかりますが、松林も2~3年でできるものではありません。
そろそろ本気で松林の復活に取り組まないと、東京からハルゼミがいなくなってしまうかも知れません。

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コメント

 ハルゼミは東京では少ないようです。でも、ゴルフ場などに安定した松林がある為に絶滅の心配はまずないみたいです。
 ただ、昔はたくさんいた場所では減少しているのは止まらないみたいです。これは、土地の利用状況が変わった為で仕方がないことでしょう。いまさら、下草を肥料や飼料、燃料に使う生活には戻れないですから。
 今森林の場所の多くは明治時代や江戸時代には草原に松が生えている様な場所が多かったようです。その後は、小魚を肥料に使うようになり、下草の利用が減り、今の里山の様な雑木林が増えたようです。炭と薪の生産は増加して、生産量が一番増えたのが、意外なことに戦後すぐ。今ではまったく見られない焼畑もかなり最近まで行われていたみたいですね。
 その後、電気やガスの普及で、急速に森林の利用が減少。放置や無謀な植林、乱開発や、天然林の乱伐なども戦後に行われて、30年前に自然林はほぼ消滅している。
 今の状態が良くないとしても、どんな状態がいいのかは意見が分かれるところ。

笹の観察人 | 2010年9月14日 20:44

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