大会二日目に行ったのは、市内のコミュニティガーデンをめぐるツアーです。全部で10種類ものツアーがあり、その種類もさまざま。アート、歴史、教育、子ども、農、などのほか、自転車でまわるツアーもあります。
私たちは、「Learning Gardens」のツアーに参加しました。このツアーは、ガーデニングやコンポストのつくり方を教えたり、コミュニティ再生を促すことで、循環型の地域社会を創ることに熱心な5つのガーデンを見学します。
こういった大会でのツアーでは、スクールバスがよく使われます。アメリカの小学生気分で出発!
最初に訪れたのは、「Seattle Tilth's Learning & Children's Garden」。「Seattle Tilth's」は地産地消の循環型社会システムをめざし、さまざまなプロジェクトを行っているNPOです。シアトル市内にはこの団体がマネージしているガーデンがいくつもあり、そこではキッズ向けのガーデンキャンプや大人向けのガーデン教室、また先生やリーダー向けのトレーニングが行われています。
かわいらしいサインやフラッグ、巨大なアザミ(?)、鈴なりのリンゴ・・。
かわいらしい小屋とルーフガーデンの巣箱(!)、子どもたちが絵を描いた倉庫・・。
左下にあるのは、雨水タンク。コミュニティガーデンには欠かせないアイテムです。
そのほか、カラフルなタイルばりのギャザリングスペースや、ツタでできたトンネルなどもあり、見ているだけで、ワクワクしてしまいます。こんなガーデンならば、子どもたちは一日楽しく過ごせるだろうなぁ~。
さて次に向かったのは、「Meadowbrook Community Gardens & Orchards」。ここはテニスコート横につくられたガーデンで、市立公園の一角に当たります。放射状にガーデンボックスが配置されており、上から見ると花のように見えるそう。
このガーデンは、市と地域団体のパートナーシップで始まったガーデンで、ふだんの活動はボランティア主体で運営しているとのこと。今日はツアーのために主要メンバーが集まって、ていねいに活動紹介をしてくれました。
メンバーに聞いてみたところ、家の庭では狭くて満足なガーデニングができないので、ここに来ているそう。月1回、「コミュニティ・キッチン」と呼んでいる集まりがあり、友達も増えるし、新鮮な野菜が食べられるし、とても楽しい!とのこと。
ボックスの外側には、イチゴ類やカボチャ類が一面に地面を這っています。
みんなでわいわい集まって、収穫したり、料理しておしゃべりしたりできるコミュニティがあるって、とっても幸せなことですね。
3番目のガーデンは、「Ravanna Community Center Learning Garden」。このガーデンも、市立公園の一角にありました。ここでもボランティアのみなさんが迎えてくれました。
先ほどのガーデンと同じように、ここでも近所の人たちが集って、子どもたちと一緒に野菜を育てたり、料理して食べたりする場として運営しているとのこと。かつ、低所得者層のためのポットラック(持ち寄り)パーティも開催しているそう。
ガーデンに立てられているサインにも、「一緒に活動して、収穫をわかちあいましょう。あなたのアイデア、エネルギー、歓迎します!」とありました。
水やりには、公園の水道も使っているそうですが、小屋のうしろに雨水タンクも備え付けてありました。
大きなサインボードがあり、スケジュールや活動写真が掲示されていました。かわいいタイルはみんなで作って貼ったそう。
思わずにやっとしてしまったのが、このサイン。『ありがたいけど、もう肥料はあげているから、わんちゃんのうんちはいりません』。禁止ではなく、ユーモアを交えてやんわりとお断わりするこんなサイン、日本でも増やしたいなぁ。